経営

エクイティに舵を切った夜の話

初の第三者割当増資を行いました。

実は以前から出資の打診をいただいていた。
当時は今と会社の状況も違ったし、そしてなにより、自分が腹を決めかねていた。
Debtとは違い、エクイティ投資は一旦受け入れたら後戻りができない。
打診は嬉しかったが、自分の中でエクイティ投資を入れるイメージが湧かず、なかなか決めきれなかった。

そうこうしているうちに時間が流れた中、

WeWorkの日本CEOのトークショーが渋谷で行われると僕のTwitterのTLに流れてきた。
Weworkと言えばアメリカで勢いのある、イケてるコワーキングスペースをグローバル展開しているユニコーン企業である。
それが来年、六本木や銀座SIXを皮切りについに日本に上陸すると言われていた。
その日本CEOが話すという。
特に何か目的があって申込んだわけではなく、反射で申し込んでいた。

本当はその時間は田町であったセミナー開催に立ち会うことになっていたが、
申し訳ないが社員に任せて後から見つけたこっちを選んだ。

そして迎えた当日、渋谷道玄坂の途中にあるブックカフェ。
どうせならと、ぽっかり空いていた目の前の席に座る。
周囲は英語の段階でリアクションがある一方で、
通訳頼みの自分の英語力の情けなさを痛感する中、話が進んでいく。

“Do what you love.”というコンセプトを様々な形で強く打ち出す彼らに対し、
僕のコア・バリューも” Live what I love.”
彼らのメッセージは自分も強く共感するというより、ほぼ同じ。
彼らは世界的に有名な企業。
自分は彼らよりも長い10年もやっていながら、まだこの位置。

自分に生じた感情は、意外に憧れよりも悔しさ。
自分ももっとうまくやれたのでは。自分に何が足りないのか。という考えが脳裏をよぎる。

そして日本CEOが発する次の言葉が、
僕を出資受け入れへと導くことになる。

曰くーー
WeWorkのCEOとソフトバンクの孫社長がインドの首相宅で食事を取った。
二人は初顔合わせ。
その席でお互いのミッションを語り合ったあとで、
孫さんから「だったら日本にも参入せよ。半分出すから今すぐやれ。」
それがきっかけで日本に上陸することになったーー
(※トークショーを聞いた僕の記憶に基づくので事実とは違う部分もあると思いますがあしからず)

来年2018年は創業10周年。自分も28歳から38歳になった。
あっという間の10年。
10年でどこまできたか。
自分の力で出来る範囲内にとどまっていた。

こんなこと面白いかもね。
こんなこと出来ないかな?

そういう話は社内で幾度もあった。

そのたびに、
でも今はお金が無いからな・・
でも今はそれをする人がいないな・・

結局は自分たちができることをやってきた。
一見現実的な道だけど、でも結局は逃げていたのだと思った。
自分がブレーキを踏む判断をしていた。

本当は自分はどうしたいか?
数メートル先にいる日本CEOの姿を見て、
自分も挑戦したいと思った。
確かに彼と彼の企業はすごいが、自分に同じようなことがまったくできないわけではないと思った。
(同じ業態ではないし、競合するという意味ではない)

現状+α程度でそこそこの成果で終えるのは受け入れられない。
より多くの人に貢献できるビジネスにしたいと思った。
そして、いずれどうせ死ぬのだから、攻めたい。

応援してくれる人がいるのなら、
エクイティを入れよう。
エクイティを入れてやりたいことをやろう。
そして、企業として強くなろう。

それが腹を決めた瞬間だった。

そこからはトークショーの続きの最中、
登壇者の話そっちのけで、ずっと出資を募る企画書の草案をEvernoteに書いていた。

その日は興奮していた。
勢いですぐに資料を作った。

それから、自分が逃げられないように、
エクイティ投資をすることにした。それを受け入れてくれる人を必ず見つけると社内で宣言した。
言ったからには見つけないといけない。部下の求心力にかかわる。まずは退路を断った。

そこから信頼できる複数の方に話を持っていった。
有り難いことに快く出資くださることになり、
結果ブックマークスとして初のエクイティ投資を受け入れることになりました。

https://www.value-press.com/pressrelease/195175

今回の増資により、会社を大きくしていくことを選びました。

お金だけじゃない。
出資に加え、一部の方には経営ボードとしても加わって頂く。

あの夜のトークショーがキッカケで一歩踏み出したことで、この年末にかけて大きく動き出すことができた。
来年がとても楽しみです。

来年は創業10周年。
もっとやれたという悔しい気持ち半分、でも自分が歩んできた道は決して間違っていないという自信半分。
でも、自分と自分の興した事業に期待してくださる方がいるのは本当に心強い。

次の10年は、自分の枠を拡げ、自分より優秀な人をどんどん巻き込んでいく。
そうすることで、企業として強くなり、
この会社で働きたいと集まってきてくれた従業員、
FCやライセンス契約を結んでくれたビジネスパートナーの皆さんはもちろん、
自分が関わるすべての人に還元したいと考えています。

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