Webサイトリニューアル
勉強カフェのWebサイトを先日全面的にリニューアルしました。代表的なCMSであるWordpressに移転しました。実はこれは勉強カフェ的には結構大きなことで、創業以来ずっとデジタルステージ社のBiNDというホームページ製作ソフトを新作が出る度にBiND1〜7まで買い続け、製品機能の向上とともに勉強カフェのサイトも表現の幅を広げてきました。
HTMLもCSSもまったく分からない素人の僕でもそれなりにホームページを作れたこのBiNDには大変お世話になりました。ホームページを外注ではなく自作で作ってると伝えて驚かれたことも数知れず、でした。自作のホームページが長年に渡り多くの売上を産んだわけですからとても感謝しています。
なぜ今リニューアルしたのか
今回のリニューアルで、レスポンシブデザインになりました。つまりスマートフォンやタブレットなど端末に応じて自動でサイズが変更になるようになりました。これまではスマホで勉強カフェのサイトを閲覧した場合、小さな画面にPC向けのサイトが表示されていたため、指でピンチしたりしないといけなかったわけですが、それが改善されました。しかしこれはむしろ数年遅すぎる対応でした。
勉強カフェのサイトもGoogle Analyticsによると、デバイス別では70%がスマートフォン経由でのアクセスでした。これまで素人ながら時間を割き頑張って一生懸命作ってきたPCのサイトは25%ほど、つまり4人に1人の割合の人のためにせっせと作っていたのです。なんてこと・・!
スマホ未対応の機会損失を防ぐため、某社にスマホサイトの製作をお願いしたこともあったのですが、対応に満足行かなかった部分があり行き倒れになり、果たしてどうしたらいいものかと考えていた矢先に、ニュースが飛び込んできます。
Google先生の急な発表
最終的に僕の背中を押してくれたのは、Googleのこのリリースです。世界中を支配下においている企業の影響力は甚大です。
GoogleがモバイルフレンドリーとAPP Indexingをランキングアルゴリズムの要素に追加することを発表
こちらの記事にあるように、
Googleはモバイルでのランキングアルゴリズムに、モバイルフレンドリーであること(ユーザービリティの要素)を組み込むことを公式に発表した。
ペンギンやらパンダやらの動物系アップデートなんてのは店舗ビジネスの経営者の端くれには正直どうでもいいことですが、今回のこれは明らかに重要度が違うと感じました。調べてみると4月21日に変更とのこと。知ったのは2月末。対応があまりギリギリだと反映されずに痛い目にあう可能性があると予想し、3月中までにどうにかすると決めました。
以前の件があったので、外注する選択肢は僕の中にはなくなり、これまで使ってきたBiNDでなんとかしようとしたのですが、スマホ対応が弱いんですよね、BiND。スマホ用のテンプレートもあるのですが、PCとは別に作らないといけない。加えてBiND Cloudというサービスがリリースされ、要はROMからクラウドになったのですが、一番衝撃的だったのは、「一度クラウドに移行するとサイトデータはローカルに戻せない」とFAQにさらっと書いてあるということ。
BiNDクラウドのサイトデータをローカルアプリのBiNDシリーズへ移行はできますか?
移行できません。
BiNDクラウドのサイトデータはクラウドでのみ編集が可能で、一度移行したサイトデータはローカルアプリケーションのBiNDシリーズで利用することはできません。
技術的なことはわかりませんので致し方ないのかもしれませんが、、これはどうなのでしょうか。クラウドに移行したら毎月課金でずーっと縛り続けられるということです。7年にわたり使ってきた、BiNDのファンだったのですが、この対応はちょっと不信感を抱いてしまいました。ずっと使い続けてきただけに残念でした。
というわけで頼みのBiNDも難しい。人間追い込まれればやる気になるものです。だったらWordpressで自力でゼロから作ってしまおうと。思えばこのブログも昨年wordpressで本を読みながら自力でなんとか作ったので、つかいやすいテーマさえ見つかれば、なんとかやれるのではないかと考えました。
世界中で最もポピュラーゆえのWordpressのいいところは、利用者が多いゆえに、初心者向けの解説サイトやQ&Aが非常に豊富なことですね。BiNDの時は壁にぶつかって検索しても解決方法が出ることは稀でしたから、今回はとても助かりました。
そして、僕の時間としては10日ほど構築に投下して、ついに(一旦)完成したのが今回のサイトです。
(勉強カフェのサイトもGoogle先生に無事認めて頂きました)
ちなみに、このモバイルフレンドリー対応はかなり大きな影響度を持つらしいので、特に私のようにBtoCの事業をしていてまだ未対応の皆さんは、対応を急いだほうがいいと思います。外注をご検討なら、きっとホームページ制作業者さんは今特需でしょうから。
下記の記事では、米Googleの偉い人がパネルディスカッションで「相当大きな影響が出る」と言っていますね。
モバイルフレンドリーかそうでないかの2択でモバイル検索ランキングは決まる from 13th #inhouseseo
反省を次に活かす〜ユーザ側に立つことの重要性
Googleのおかげで今回結果的にスマホ対応にこぎつけられたわけですが、
いざやってみたら、自分でそれなりに作れたこともあり、もっと早くやれなかったのか反省しています。
過ぎてしまったことは仕方がないので割り切るしか無いですが、どうして誤った判断になってしまったのか検証しました。
この失敗を今後同等のケースがあったときに活かそうと思います。
1.自分自身 = 一般的なユーザではない
僕は基本的に仕事中はもちろんそうですが、プライベートでもインターネットに接続する場合PCです。新しもの好きなのでタブレットも初代iPadや初代iPadminiは興味本位で個人的に買ったのですが、前者は実家の母にプレゼントし、後者は店舗のSquare用レジと化しています。どうしてもPCと比較してしまうと、仕事でゴリゴリ使えないタブレットは自分には合わなかったのです。
また、スマホも同様で、SNSやニュースはスマホで閲覧しますが、新しい商品やサービスについて調べるのは専らPCのみでした。僕の妻はスマホの楽天市場からガンガン買っているようですが、僕はスマホの楽天からは一度も買ったことがありません。画面の小ささが障壁で、もっとたくさんの情報量が欲しい僕はスマホの小さい画面で買い物する気になれませんでした。
一方でアクセスの約7割がスマホからだったわけなので、自分基準ではなく、マジョリティに合わせるべきでした。自分がマイノリティだったということです。自分の普段の行動を否定してみることが大事ですね。
2.意識して異なるデバイスで見る
今回スマホ製作を自分でしたことはとても大きかったです。やはり自分のスマホを使って、表示させてみる。動かしてみる。タッチしてみる。画面は必然的に小さくなることから、求められることもPCとは異なります。自分で操作してみることは重要です。勉強カフェのサイトもこれまで情報が肥大化していたので、一気にシンプルにできたと思います。
また自社サイトに限らず他社サイトもこれまではPCでばかり見ていたのをスマホを使ってみて、色々気づきがありました。1同様、自分にとって便利なデバイス(=PC)だけではなく敢えて、他のデバイスを使ってアクセスしてみることが重要ですね。よい勉強になりました。
手離れ
今回のWordpress移行は僕の仕事の仕方にも大きな変化をもたらします。これまで自分がすべて管理していたサイト構築を社員に任せることになります。Webサイトはお店の顔、要は店頭の看板以上に重要なものなので、構成やデザイン、使う言葉ひとつひとつを気を配りながらこれまでやってきました。重要性を自らが取りくみ、身をもって学んできたからこそ、デザインを4月から内製して、よりUI、UX双方のクオリティーを高めていきます。
これによって私がWebに割く時間は減らせるようになります。その分他のことに時間を割いていきます。
自分の顔を他人に洗ってもらうか?
創業以来ずっと自作してきた僕としては、Webサイトに関しては小さな事業者ほど業者に外注せず自分で製作するほうが良いと思います。自分のお店の入り口を毎日掃除するのは誰でしょうか?お金を払って業者に任せるでしょうか。普段、自分の顔を他人に洗ってもらいますか?Webサイトはお店の顔。想いやコンセプトを伝えるためのものを赤の他人があなたと同じレベルで構築できるでしょうか。
自分で作るというと「無理!」という方がとても多いですが、僕のようなhtmlやCSSを知らない人間でも少し勉強すればそれなりのものは作れます。(ただ作りっぱなしにするのではなく、常に自己否定をして継続的に学び続けることは必要だと思います)できるできないというより、勉強する気があるかないかという問題ですね。Googleの今回のリリースにあわせて、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。自力でサイトを作れるようになると、表現できる幅が広がりますよ。僕もこれまで相当の時間を割いていましたが、おかげでインターネットの世界が垣間見えましたし、何かアイディアが閃いた時でもすぐに行動に移せるなど、大きな財産になりました。
◎勉強カフェ
http://benkyo-cafe.net/