勉強カフェ

1号店存続の危機から、複業カフェ着想までの過程

kitasando

1号店存続の危機

3年ぶりとなる直営店を新宿に出店してから数ヶ月が経過したんですが、この久しぶりとなる新店舗をどこに出店するか?最終的な意思決定に至るまで、結構悩みました。数字のシミュレーションを重ね、プランをいくつか絞り、最終的に新宿に決定しました。

何が意思決定を複雑にしたか?それは、1号店である渋谷北参道のスタジオの存在です。1号店である渋谷北参道のスタジオは2008年11月開業。7年近く経ち、延べでは数えきれない方がご入会され、また卒業されていきました。開業から2年は私も頻繁に店頭に立っていたので、色々な方との想い出が詰まっている場所です。先日も長年会員でいてくださった方と4年ぶりくらいに食事に行ったのですが、やはり北参道の会員さまと話をすると懐かしさも募ります。

事業開始からの年月の経過することに従い相対的価値が低下する。これは宿命です。あらゆる製品・サービスには成長カーブが存在し、永遠に続くものは存在しません。「渋谷北参道スタジオもいずれは役目を終える時が来る」昔からそうは考えていました。果たして今、その時が来たのか?

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渋谷北参道スタジオしか無かった時は、当たり前ですがここにしか存在しなかったので、おのずと商圏は広くなります。都内は全域、神奈川埼玉千葉はもとより、栃木や山梨から毎週末コンスタントに通ってくださった方もいました。ピークの会員数は300名以上。よくこの狭い空間で回ったものです。
その後ありがたい話ですが、多くのパートナーの方々とのご縁により、都内近郊各地に出店を重ねることができました。今年3月にはFC店として溝の口に、そして6月には念願だった新宿に出店し、都内近郊で8店舗体制となりました。冒頭に書いたとおり、新宿は渋谷北参道スタジオからの距離が近くカニバリの恐れがあり他の立地も検討したのですが検討を重ねた結果、新宿にすることにしました。

店舗ビジネスですので、やはり立地はとても重要です。1号店である渋谷北参道スタジオが好立地とは呼べないところに出店して結果を出した成功体験に足を引っ張られたこともありましたが、それも経験。会員制だから多少アクセスが悪くても来てくれる。確かに一理ありますがそれに縛られると危険です。飲食や小売と同様このビジネスにおいても立地は極めて重要なのです。ゆえに新規出店は可能な範囲で好立地、好アクセスの場所を選びます。当然の選択です。するとどうなるか、昔からあるスタジオの勉強カフェ内における相対的価値が低下するわけです。当然ですが、人は通いやすい方に流れていきます。

渋谷北参道の場合は、今年の春以降数ヶ月の間に渋谷方面からの会員獲得の流れは溝の口で、新宿方面からの獲得の流れは新宿で、ダブルでブロックされる格好となりました。そうなることは分かっていました。直前に伝えることで迷惑をかけないよう、法人登記場所として長くご利用いただいている会員さまには撤退の可能性を内々で通知しました。

でも、実際には他にも考慮すべき要因はありました。新宿ではセミナールームが確保できないこと、新宿は渋谷北参道と比べて単価が高いこと、新宿はその立地から当初からそれなりの混雑が想定され落ち着いた環境を求める人は北参道にとどまることも考えられたこと、渋谷北参道で形成された会員同士の人間関係が与える影響。なので実際に新宿が開店してからどこまで会員数が流出するかを推測しきれなかったのです。そこで撤退ラインを「3ヶ月連続で営業利益が*万円を下回ったら撤退」と設定したうえで、数字の推移を見るという判断を下しました。

結果どうなったか

新宿スタジオが開店したのが6月。新宿スタジオは平日朝7時から営業していることもあり、おかげさまで早くも200名を越える会員さまにご利用いただいています。直営店ですし、会社としてはこの結果は非常に大きいです。新宿に決めた意思決定は間違っていませんでした。

一方で、想定通り渋谷北参道スタジオの会員数・来店数はともに結構落ちました。1号店は本社を兼ねていますのでやはり店内に人が少ないのは寂しいものです。しかし撤退ラインまでは落ち込まなかったというのが現在の状況。無理なら無理で諦めてシンプルに撤退するだけだったのですが、そこまでではない。かといって、損切りラインを後から変更するのは禁じ手。

・撤退基準までは落ちなかった。
・とはいえこのままでは大きく改善する見込みはない。

撤退する必要はなくとも低空飛行では続ける意味が低下します。早急になにか手を打つ必要に迫られたのです。

どう考えたか

立地という重要ファクターのひとつで他のスタジオに相対的に劣る以上、「わざわざ」渋谷北参道に来たくなる「何か」が必要。勉強カフェの中での渋谷北参道のポジショニングを変更することにしました。「わざわざ来たくなる何か」は何か。

2,000名近くの会員さまのうち、大半は社会人。中でも会社員の方の割合が多いのが勉強カフェの最大の特徴のひとつです。大人のための勉強場所というポリシーで続けてきたからです。会員になる方の大半は、勉強できるカフェなどの場所を探してインターネットで探し「勉強カフェ」を見つけ、来店されます。

最初は勉強場所として利用してくださっているうちに、スタッフと関係を築き、様々な仕掛けのもとでさらには他の会員さまと関係が出来上がり、そのうちにインプットのための場所からアウトプットの場所にもなります。自宅や会社以外の自分のお気に入りの空間のことを第三の場所(サードプレイス)と呼んだりしますが、勉強カフェはただのお気に入りの空間であるサードプレイスにとどまらず、+αで ”つながれる” 場所を目指しています。

目指しているのですが、入会した先が明確ではない部分がまだあります。なんのために勉強カフェで勉強するのか、勉強してどうなりたいのか、そこに焦点をあてていくと、自分の働き方を意識することに繋がっていきます。今はこういう仕事をしているけれど、それをずっと続けるのか、それとも別の道を探るのか。どんな可能性があるのか。勉強カフェは30歳代の会員さまが最も多いですので、皆さん共通の悩みごとのひとつです。

そこで渋谷北参道スタジオは、「大人の勉強の先に必ずある自分の働きかた」に焦点を当てることにしたのです。僕自身は一度転職した後、会社員を辞めて起業して今に至りますが、安易に起業や独立を推奨する今の風潮には危機感を持っています。何千万人もいる会社員が皆起業家に向いているかといえば、それは違う。会社員でいることがマイナスであるかといえば、それも違う。会社員でいることと自分で何かを興すことはトレードオフではないはずです。

会社員でありながら、自分でも興す。
ある会社で働きつつも他の会社の仕事にもコミットする。

そういう働きかたがむしろ自然であり、不透明なこれからの時代においてリスクヘッジにもなります。起業すると業種にもよりますが基本最初はフルレバですからね^^;企業側としてもそういった多様な働き方を認めることにならざるを得なくなるでしょう。リクルートが全社員を対象に在宅勤務導入するというニュースも流れました。

リクルート、在宅勤務を全社員対象に 上限日数なく
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ07HZO_R10C15A8MM8000/

巨人リクルートのこの動きは、他の大企業にも少なからず影響を与えますし、それが中小にも波及していくはずです。

1号店であるこの渋谷北参道スタジオを、株式投資や週末起業に代表されるような従来型の副業ではなく、マルチに活躍する「複業」という概念を広める場所にしていきたいと思っています。これは会社員が多く集まる勉強カフェだからこそできる事です。勉強カフェで勉強した人が、勉強カフェで新しい働き方に出会い、仕事の場所としてもフル活用してもらえるようになるのが、渋谷北参道スタジオの第二の人生の目指す姿です。

すでに実際に働き方は多様化してきています。アメリカではマイクロアントレプレナー(小さな起業家)という言葉もあります。「複業」という言葉はまだ広がりに欠けますが、だからこそ可能性がある。これから来ると踏んでいます。「会社員の複業といえば勉強カフェ」になりたいですね。

複業カフェの概要はこちら
当然、うまくいくかはやってみないと分かりません。
既存の会員さまには既に告知済みですが、各スタジオでよい反響をいただいており、ニーズを強く感じます。
これから複業カフェとしてのキラーコンテンツを作っていきたいです。

◎9月1日、渋谷北参道スタジオが”複業カフェ”へリニューアル
http://benkyo-cafe.net/notice20150809/

自分たちからやる

複業カフェというコンセプトで走りだすからには、自分たちが率先して走っていくことが大事です。自分たちが新しい働き方を模索することが、きっと会員さまにも響くと確信しています。

社員は全員複業OK。当社で働きながらすでに複業している人もいます。
雇用形態としても一般の正社員に加え、限定正社員、短時間正社員をそれぞれ運用中。
もちろん社員全員が複業する必要は全くないわけですが、自分の人生を自分で生きるマインドは全員に持ってもらうべく、
ポータブルスキルであるリーダーシップ教育をコアに据えた社内の教育制度も作り始めました。
みんな楽しく働いてくれているので、それにプラスして成長できる機会の提供を重視していきます(もちろん成長するかどうかはup to youです)

ここで何が言いたいのかというと、社員募集中!!ということです。宣伝です笑
入社1年目から間違いなく能力を発揮し、成長を実感できる環境を用意しています。
新卒採用もしていますよ!勉強カフェで一緒に働きませんか?

◎株式会社ブックマークス採用サイト
http://recruit.bookmarks.co.jp/

◎Wantedly 勉強カフェで本気で「学びのコミュニティの作り方」を会得したい社員募集!
https://www.wantedly.com/projects/27449

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